『吉野彰さん』ノーベル賞を導くマイケル・ファラデー著「ロウソクの科学」




2019年ノーベル化学賞受賞者 NHKより引用

2019年10月9日に発表されたノーベル化学賞で日本人の吉野彰さんら3人が受賞されました。どんな功績を残した方々なのか調べました。

2019年ノーベル化学賞の共同受賞者

●米国のジョン・グッドイナフ  John Goodenough
● 英国のスタンリー・ウィッティンガム  Stanley Whittingham

受賞理由の「リチウムイオン電池の開発」とは

近年、私達の身の回りにある携帯電話・ノートパソコンのバッテリーなどに欠かせないものとなっているリチウム電池。

充電して再利用できる2次電池に、反応性が高い金属リチウムを電極に用いようと多くの研究者が挑戦した。しかし充放電を繰り返すと性能が低下し、熱暴走という安全性の課題もあり、実用化は難しかった。
 吉野氏はノーベル化学賞を受賞した白川英樹氏が発見した導電性高分子のポリアセチレンに着目、2次電池に用いる研究を1981年から始めた。コバルト酸リチウムを正極とする2次電池を83年に試作し、負極を炭素材料に切り替え、現在使われているリチウムイオン電池を85年に完成させた。
 リチウムイオン電池の登場によって、これまで1・5ボルトが限界だった起電力を4ボルト以上まで上げることができ、小型軽量化も実現。91年には量産化され、95年の「ウィンドウズ95」の登場とともに情報通信機器の電源として一気に普及した。電解質にポリマーを用いるリチウムイオンポリマー電池など改良が進み、電気自動車や住宅用蓄電池システムへの利用も進んでいる。

京都新聞より引用

吉野彰さんのプロフィール

大阪府吹田市出身、京都大学工学部卒業。電気化学を専門とする研究者。
現在は旭化成の名誉フェロー。

1970年 – 京都大学工学部石油化学科卒業。
1972年 – 京都大学大学院工学研究科石油化学専攻修士課程修了。
1972年 – 旭化成工業株式会社(現旭化成株式会社)入社。
1994年 – (株)エイ・ティーバッテリー技術開発担当部長。
1997年 – 旭化成(株)イオン二次電池事業推進室 室長。
2003年 – 旭化成フェロー就任。
2005年 – 論文博士にて大阪大学博士(工学)の学位取得[7]
2005年 – 旭化成(株)吉野研究室 室長。
2017年 – 名城大学大学院理工学研究科 教授。
2019年10月 – ノーベル化学賞受賞が決定。

wikipediaより引用

吉野彰さんの受賞歴

1999年3月 (社)日本化学会より平成10年度「化学技術賞」(リチウムイオン二次電池の開発の功績)
1999年10月 米国Electrochemical Soc.より “1999 Technical Award of Battery Division”
(Pioneering work on lithium ion battery technologyの功績)
2001年4月 (財)新技術開発財団(市村財団)より「市村産業賞功績賞」(リチウムイオン二次電池の開発と製品化の功績)
2001年10月 (社)発明協会より「関東地方発明表彰文部科学大臣発明奨励賞」
2002年6月 (社)発明協会より「全国発明表彰文部科学大臣発明賞」
2003年4月 文部科学省より「文部科学大臣賞科学技術功労者」
2004年4月 日本国政府より「紫綬褒章」
2011年11月 財団法人材料科学技術振興財団より山﨑貞一賞
2011年11月 公益財団法人NEC C&C財団よりC&C賞
2012年3月 (社)日本化学会より「第5回日本化学会フェロー」
2012年6月 米国IEEEより「IEEE MEDAL FOR ENVIRONMENTAL AND SAFETY TECHNOLOGIES」
2013年6月 ロシアより「The Global Energy Prize」
2013年11月 公益財団法人加藤科学振興会より加藤記念賞
2014年2月 全米技術アカデミーより「The Charles Stark Draper Prize」
2014年10月 (社)電気化学会より功績賞
2016年9月 物質・材料機構より「NIMSアワード2016」
2018年4月 (公財)国際科学技術財団より「Japan Prize(日本国際賞)」
2019年6月 欧州特許庁より「欧州発明家賞」
2019年10月スウェーデン王立アカデミーより「ノーベル化学賞」

ものすごい数の賞を受賞されていますね。

ノーベル賞を導くマイケル・ファラデー著「ロウソクの科学」

吉野彰さんが化学に興味を持ったきっかけはマイケル・ファラデー著書の「ロウソクの科学」だと会見で述べていました。
吉野彰さんが小学3.4年の時、担任の先女性の先生から『ロウソクの科学』を読みなさいと言われて読んで、化学(ばけがく)って面白そうだなと思ったそうです。 「ロウソクはなぜ燃えるのか、炎はなぜ黄色いのかといった内容で、子ども心に化学はおもしろそうだなと思った」 そうです。

また、「ロウソクの科学」 は2016年に医学生理学賞を受賞した東工大栄誉教授・大隅良典さんも原点となった本としています。
大隅良典さんの受賞決定直後に一時品薄になり、増刷されましたが、今回の再びの快挙を受け、さらに人気を集める事は間違いありません。

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